「玄関ドアって、何年くらいで替えるものなの?」

「開け閉めが重くなってきたけれど、まだ使えるから様子を見ている」

玄関ドアは毎日使うのに、交換の時期を考える機会はあまりありません。壊れて開かなくなるまで使い続ける方も多いのですが、実際には、交換を考えたほうがよい「サイン」がいくつかあります。一方で、部品を替えるだけで直る不具合もあります。

このページでは、窓と玄関ドアの交換を専門に扱うマドアーズ!編集部が、玄関ドアの交換時期の目安と、替えどきのサイン、部品の交換で済むケースとドアごと替えたほうがよいケースの見分け方を、公的な資料やメーカーの情報をもとに整理します。

玄関ドアに「何年で交換」という決まりはない

まず知っておきたいのは、戸建ての玄関ドアには「何年たったら交換しなければならない」という法律や決まりはない、ということです。同じ年数でも、日当たり、雨の当たり方、海の近くかどうか、家族の人数と開け閉めの回数などで、傷み方は大きく変わります。

そのため、年数だけで判断するよりも、ドアの状態を見て判断するほうが確実です。ただ、目安がまったくないと考えにくいので、次に公的な資料に出てくる数字をご紹介します。

目安にできる数字|国のガイドラインでは点検12〜15年、取替え34〜38年

国土交通省の「長期修繕計画作成ガイドライン」には、マンションの修繕の時期の例が載っています。その中で、住戸の玄関ドアは、点検・調整が12〜15年ごと、取替えが34〜38年とされています。取替えの方法としては「スチール枠被せ」、つまり今の枠に新しい枠をかぶせる方法が例に挙げられています。

これはマンションの管理組合が修繕の計画を立てるための例で、戸建ての玄関ドアにそのまま当てはまるものではありません。それでも、「10年を過ぎたら一度点検、30年を過ぎたら交換を考える時期」というのは、ひとつの目安になります。

ただし、実際の替えどきはドアの状態しだいです。年数に関係なく、次のようなサインが出ていないかを確かめてみてください。

替えどきのサイン①|開け閉めが重い・引っかかる・勝手に閉まらない

YKK APは、玄関ドアの交換を考えるきっかけとして、ドアの開け閉めがしづらいこと、鍵の抜き差しがしづらいことなどを挙げています(YKK AP「玄関ドアは交換できる?」)。

開け閉めの不具合には、次のようなものがあります。

  • ドアが重く、力を入れないと開かない
  • 閉めるときに枠に当たる、こすれる音がする
  • 最後まで閉まりきらず、手で押し込む必要がある
  • 逆に、手を離すとバタンと勢いよく閉まる

ドアを支える丁番(ちょうつがい)のゆるみや、ドアの閉まる速さを調整する「ドアクローザー」の傷みが原因のことが多く、部品の調整や交換で直る場合もあります。一方で、ドアや枠そのものがゆがんでいる場合は、部品を替えても直りにくくなります。

替えどきのサイン②|鍵がかかりにくい・鍵が古いまま

鍵を回しにくい、鍵がかかったかどうか分かりにくい、といった症状は、錠の傷みのサインです。鍵そのものの交換で直ることもありますが、ドアと枠のずれが原因で鍵がかかりにくくなっている場合は、ドアごと見直したほうがよいこともあります。

防犯の面では、警察庁、国土交通省、経済産業省と民間団体でつくる官民合同会議が、侵入までに5分以上かかるなど一定の防犯性能が確かめられた建物部品を「防犯性能の高い建物部品」(CP部品)として目録で公表しています。CP部品にはCPマークが表示されます。古い玄関ドアを替えるときは、ドアや錠がCP部品かどうかも選ぶときの目安になります。

カバー工法で交換できる玄関ドア ドアリモのデザイン例(YKK AP)

替えどきのサイン③|すき間風・玄関が夏暑く冬寒い

ドアを閉めても光が漏れる、冬に玄関だけ冷える、夏は玄関が熱くなる、という場合は、ドアのまわりのすき間や、ドアの断熱性の低さが考えられます。

ドアのまわりのゴム(気密材)が硬くなったり切れたりしているだけなら、部品の交換で改善することもあります。ただ、古い玄関ドアはドアそのものに断熱の工夫が少ないものも多く、その場合は断熱性の高いドアへの交換を考える時期です。断熱性の高いドアへの交換は、国の補助金の対象になることもあります。

替えどきのサイン④|さび・色あせ・へこみなど見た目の傷み

ドアの表面のさび、色あせ、塗装のはがれ、へこみや傷も、交換を考えるきっかけになります。YKK APも、ドアの傷やへこみが目立つことを交換の理由の1つに挙げています。

見た目だけの問題に思えますが、さびが進むと、ドアの下の部分や枠が腐食して、すき間や開け閉めの不具合につながることがあります。玄関は家の顔でもあるので、外壁の塗り替えやお家の売却・住み替えの前に、ドアを新しくする方もいらっしゃいます。

自分でできる玄関ドアの点検のしかた

替えどきかどうかを判断するために、ご家庭でも次のような点検ができます。特別な道具は要りません。

  • ドアをゆっくり開け閉めする:途中で重くなる場所や、枠に当たる場所がないかを確かめます。
  • ドアの上の金具を見る:ドアクローザーのまわりに油がにじんでいたり、たれていたりしないかを見ます。油が漏れている場合は、閉まる速さの調整がきかなくなっていることがあります。
  • 丁番のねじを見る:ねじがゆるんで浮いていないか、ドアが下がって床をこすっていないかを見ます。
  • 夜、室内の明かりを消して見る:外が明るい昼間や、外灯のある夜に、ドアのまわりから光が漏れていないかを見ると、すき間が分かりやすくなります。
  • ドアの下の部分を見る:雨が当たりやすいドアの下や枠の足元に、さびや腐食が出ていないかを確かめます。

ねじの締め直しのように、ご自身でできる手入れもありますが、ドアクローザーや錠の分解は危ないので、無理をせず専門の業者に相談してください。点検で気になるところがいくつも見つかった場合は、ドアごとの交換も含めて考える時期です。

部品の交換で直るもの、ドアごと替えたほうがよいもの

YKK APは、すべての不具合でドアごと交換が必要なわけではなく、古くなった部品だけの交換や、部品の追加で対応できる場合もあると案内しています。目安を表にまとめました。

症状 部品の交換で直ることが多い ドアごとの交換を考えたい
勢いよく閉まる・閉まりきらない ドアクローザーの交換・調整 ドアや枠がゆがんでいる
鍵が回しにくい 錠(シリンダー)の交換 ドアと枠のずれで鍵が合わない
すき間風 気密材(ゴム)の交換 ドア自体の断熱性が低い
さび・へこみ 小さなものは補修 下の部分や枠まで腐食している

ドアが古く、部品の製造が終わっている場合は、部品だけ替えたくても替えられないことがあります。いくつもの不具合が同時に出ている場合も、部品を1つずつ替えるより、ドアごと替えたほうが結果的に手間が少なくなることがあります。

カバー工法なら、玄関ドアの交換は1日で終わる

「玄関ドアを替えるのは大工事」と思われがちですが、今のドア枠を残して新しい枠をかぶせるカバー工法なら、壁や床を壊さずに交換できます。YKK APは、カバー工法の玄関ドアについて、壁を壊さないかんたん施工なので1日で工事が完了すると案内しています。

工事がその日のうちに終わるので、玄関を何日も仮のふさぎ方で過ごす必要がありません。カバー工法とほかの方法との違いはカバー工法とは?のページで、製品やデザインはドアリモのページでご紹介しています。玄関ドアのリフォーム全体についてはドアの1DAYリフォームのページもご覧ください。

工事の日にトラックで部材を運び込むマドアーズ!のスタッフ

交換の前に確かめておきたいこと

マンションは管理組合の承認が必要

国土交通省の「マンション標準管理規約」では、玄関扉は錠と内部の塗装部分だけが各住戸の専有部分とされています。ドア本体は共用部分の扱いになるのが一般的なので、マンションの玄関ドアを替えるときは、まず管理組合に確認してください。

補助金が使えるかどうか

断熱性の高い玄関ドアへの交換は、窓の工事と一緒に行うことで国の補助金の対象になる場合があります。条件は年度や製品によって変わるため、契約の前に確認することが大切です。最新の情報は補助金のページにまとめています。

断熱仕様の玄関ドア ドアリモのデザイン例(YKK AP)

よくある質問

工事の日は家を空けていても大丈夫ですか?

工事の始めと終わりには、ドアの開き方や鍵の確認が必要になります。立ち会いの時間は、現地調査のときにご都合をうかがって決めます。当日の流れはご依頼の流れでご確認いただけます。

開き戸を引き戸に変えられますか?

玄関の広さや枠の形によって、できる場合とできない場合があります。現地調査で玄関の寸法を測ってからのご提案になります。

ドアの色やデザインは選べますか?

カバー工法の玄関ドアにも、デザインや色の選択肢が多く用意されています。今のドアとまったく違う雰囲気にすることもできます。ほかのご質問はよくあるご質問にもまとめています。

まとめ|年数より「サイン」で判断を

玄関ドアの交換に決まった年数はありませんが、国のガイドラインの例では、点検が12〜15年ごと、取替えが34〜38年とされています。年数よりも、開け閉めが重い、鍵がかかりにくい、すき間風が入る、さびや傷みが目立つ、といったサインが出ているかどうかで判断するのが確実です。

交換を急ぐ必要がない場合でも、今のドアの状態を一度知っておくと、外壁の塗り替えや窓のリフォームと時期を合わせて計画を立てやすくなります。玄関ドアと窓の工事を、まとめてご相談いただくこともできます。対応している地域は対応エリアのページでご確認ください。

部品の交換で直る不具合もあるので、まずはドアの状態を見てもらうことをおすすめします。実際にドアを替えたお客様の声はお客様の声でご覧いただけます。ご相談はお問合せフォームからお気軽にどうぞ。

(参考)国土交通省「長期修繕計画作成ガイドライン」「マンション標準管理規約」/YKK AP「玄関ドアは交換できる?」/警察庁「防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」

文:マドアーズ!編集部