「両手に荷物を持ったまま、鍵を探すのが面倒」

「冬になると玄関だけ寒い」「ドアが重くて、家族が開け閉めしにくそう」

玄関ドアは、毎日何度も開け閉めする場所です。だからこそ、少し不便なところがあると、それが毎日の小さなストレスになります。いまの玄関ドアは、鍵の使い方、断熱、明るさ、開き方などの面で、ひと昔前のドアから大きく変わっています。

このページでは、窓と玄関ドアの交換を専門に扱うマドアーズ!編集部が、玄関ドアを新しくすることで手に入る主な機能を、YKK APとLIXILの公式情報で確認できる範囲で整理します。どの機能が自分の家に合うかを考える手がかりにしてください。

結論|玄関ドアの「機能」は大きく5つ

玄関ドアを替えるときに見直せる機能は、おおまかに次の5つに分けられます。

機能 こんな悩みに
鍵(スマートキー・カードキーなど) 鍵を探すのが面倒、閉め忘れが心配、家族の鍵の管理が大変
断熱 冬に玄関が寒い、夏に玄関が暑い
採光(明るさ) 玄関が暗く、昼間でも電気をつけている
通風 玄関のにおいや湿気がこもる
開き方(開き戸・引戸など) ドアが重い、車いすやベビーカーで出入りしにくい

すべてを付ける必要はありません。いまの玄関で困っていることから順に選ぶと、必要な機能がしぼりやすくなります。

スマートキー|鍵を取り出さずに開け閉めできる

スマートキーとは、電気の力で錠を動かす「電気錠」の一種で、鍵穴に鍵を差し込まずに施錠・解錠できる仕組みです。

YKK APの「スマートコントロールキー」は、ドアリモ 玄関ドアなどに付けられる電気錠で、次のようなキーの種類があります。

  • ポケットキー:リモコンを持っていれば、ハンドルのボタンを押すだけで施錠・解錠できる
  • ピタットキー:タグをハンドルに近づけて施錠・解錠する
  • 顔認証キー:顔を認識して、手を使わずに解錠する
  • スマートフォンアプリ:スマートフォンとドアをBluetoothでつなぎ、施錠・解錠やキーの管理、履歴の確認ができる

電源は、家の電気を使う「AC100V式」と「電池式」から選べると案内されています。また、リモコンキーをハンドルの近くに置き忘れると警告音で知らせる機能や、電池が切れたときやキーをなくしたときにアプリで対応できることも説明されています。なお、顔認証キーは防火ドアではないドアでAC100V式のものに限られるなど、組み合わせには条件があります。

ハンドルのボタンやタグキーで鍵を開ける玄関ドア(YKK AP スマートコントロールキー)

カードキー・スマートフォン|家族で鍵の種類を選べる

LIXILの電気錠「FamiLock(ファミロック)」は、リフォーム用の「リシェント玄関ドア3」などに対応しています。スマートフォン、リモコンキー、カードキー、タグキーなどから、同じドアで家族一人ひとりが使いやすい鍵の種類を選べると案内されています。

たとえば、スマートフォンを持っている大人はアプリで、小さな子どもはランドセルに付けたタグキーで、というように使い分けができます。LIXILは、専用アプリで施錠・解錠の履歴を確かめたり、家族がスマートフォンで施錠・解錠したときに、登録したメールアドレスへ知らせたりする設定もできると説明しています。子どもが帰ってきたかどうかを、仕事中に確かめたい方には便利な機能です。

オートロック・閉め忘れの心配を減らす

電気錠の玄関ドアには、ドアが閉まると自動で鍵がかかる「オートロック」の設定ができるものがあります。LIXILは、リシェント玄関ドア3の電気錠について、「テンキー付屋外リーダー」と「ワイヤレス屋内ボタン」を組み合わせて使うと、FamiLockの自動施錠機能で鍵の閉め忘れがなくなると案内しています。同時に、電池切れや停電、故障のときには解錠できなくなる場合があるので、外出時は必ず手で使う鍵を持つよう注意書きもあります。

一方で、オートロックは「鍵を持たずに外に出ると締め出される」ことにもつながります。ゴミ出しなど少しの間だけ外に出るときの使い方や、非常時の開け方を、選ぶ前に確かめておくと安心です。防犯の面からの鍵の選び方は玄関ドアの防犯性能UPのページで詳しくご紹介しています。

断熱|玄関の寒さ・暑さをやわらげる

古い玄関ドアには、ドアの中に断熱材が入っていないものや、ガラスが1枚だけのものも多くあります。玄関は家の中で温度差が出やすい場所なので、ドアの断熱性能を上げると、冬の玄関の冷え込みや、夏の玄関の暑さをやわらげる助けになります。

YKK APのドアリモ 玄関ドアには、断熱性能の段階がいくつかあります。

  • D50:アルミと樹脂を組み合わせた枠とトリプルガラスを使った、いちばん断熱性能の高い仕様
  • D30(D2仕様):冷え込みの強い地域の玄関向け
  • D30(D4仕様):比較的温暖な地域向け
  • アルミドア:断熱の工夫が少ない仕様

LIXILのリシェント玄関ドア3にも、「高断熱仕様」「断熱仕様(K2仕様・K4仕様)」「アルミ仕様」があります。住んでいる地域の寒さと、玄関がどれだけ冷えるかで選ぶのが基本です。断熱性の高い玄関ドアへの交換は、窓の工事と一緒に行うことで国の補助金の対象になる場合があります。最新の情報は補助金のページをご覧ください。

D50・D30(D2仕様・D4仕様)・アルミドアの断面と断熱性能の違いを比べた図(YKK AP ドアリモ)

採光|ガラス入りのドアや袖付きで玄関を明るく

玄関が暗くて昼間でも照明をつけている場合は、光を採り込めるデザインのドアを選ぶ方法があります。

YKK APは、玄関ドアの開き方の種類として、ドアの横に開かないガラスの部分を付けた「片袖FIX」「両袖FIX」を紹介し、光を採り込んで明るい玄関にできると説明しています。LIXILもリシェント玄関ドア3の特長の1つに「採光」を挙げています。

ただし、ガラスの部分が大きくなるほど、外からの見え方や断熱の面で考えることが増えます。ガラスの種類や大きさは、明るさと防犯・断熱のバランスで選びます。

通風|ドアを閉めたまま風を通す

玄関は靴のにおいや湿気がこもりやすい場所です。ドアの一部が開く「通風ドア」「採風ドア」なら、玄関ドアの鍵をかけたまま、風だけを通すことができます。

通風のしくみや、防犯の面での注意点は玄関ドアの通気性UPのページで詳しくご紹介しています。

開き方|開き戸の種類と、引戸という選択肢

YKK APは、玄関ドアの開き方として次のような種類を紹介しています。

  • 片開き:もっとも一般的なタイプで、右開き・左開きを選べる
  • 親子:片開きのドアに小さな子扉を組み合わせたもので、子扉も開けられるので大きな荷物の出し入れに便利
  • 片袖FIX・両袖FIX:横に開かないガラス部分があり、光を採り込める
  • 両開き:左右2枚の扉が開き、大きな開口がとれる

引戸は扉を左右にすべらせて開け閉めするので、ドアを開けるための前後のスペースがいらず、車いすやベビーカーでも出入りしやすい形です。

開き戸から引戸へ|カバー工法で変えられる場合も

「開き戸を引戸に変えるには、壁を壊す大工事が必要」と思われがちですが、YKK APの「ドアリモ アウトセット玄関引戸」は、いまのドア枠に新しい引戸の枠をかぶせるカバー工法で、壁を壊さずに開き戸から引戸へ替えられる製品です。工事は1日で終わると案内されています。

間口の幅に合わせて3種類の形から選ぶことができ、いまが片袖ドアの場合は、2枚の扉が連動して開く引戸に替えることで、出入りできる幅を広くできるとも説明されています。

ただし、引戸にするには扉を引き込むための壁の幅が必要なので、玄関のまわりの寸法によってはできないこともあります。現地調査で寸法を測ってからのご提案になります。

ドアクローザー|閉まる速さを整える部品

開き戸の上に付いている「ドアクローザー」は、ドアがゆっくり閉まるように速さを調整する部品です。この部品が傷むと、ドアがバタンと勢いよく閉まって指をはさみそうになったり、逆に最後まで閉まりきらなかったりします。

ドアクローザーの不具合だけなら、部品の交換や調整で直ることが多く、ドアごと替える必要はありません。一方、ほかにも鍵や断熱、すき間風など気になるところがいくつもある場合は、ドアごと替えて、まとめて新しくするほうが手間が少なくなることもあります。

機能を足すなら、ドアごと替えるのが近道

スマートキーや断熱、開き方の変更は、いまのドアに部品を足すだけでは難しいものがほとんどです。LIXILはリシェントについて、今ある枠の上から新しい枠を取り付けるので、壁や床を傷める心配もなく1日で工事が終わると案内しています。YKK APもドアリモ 玄関ドアを1日で工事が完了すると説明しています。

カバー工法のしくみはカバー工法とは?のページ、製品はドアリモのページとリシェントのページでご紹介しています。

縦長のガラスが入った木目調の玄関ドア ドアリモのデザイン例(YKK AP)

よくある質問

マンションの玄関ドアでもスマートキーにできますか?

国土交通省の「マンション標準管理規約」では、玄関扉は錠と内部の塗装部分が各住戸の専有部分とされ、ドア本体は共用部分になるのが一般的です。ドアごと替える場合は管理組合の承認が必要になるので、まず管理組合に確認してください。管理組合に出す申請書類は当社で用意します。

電気錠にするには電気工事が必要ですか?

家の電気を使うタイプと電池で動くタイプがあり、選ぶ製品によって必要な工事が変わります。玄関のまわりの配線の状況は、現地調査で確かめてからご提案します。

どの機能を選べばよいか迷います

いまの玄関で困っていることを教えていただければ、それに合う製品と機能をご提案します。よくあるご質問はよくあるご質問にもまとめています。

まとめ|困っていることから機能を選ぶ

いまの玄関ドアは、スマートキーやカードキーで鍵を取り出さずに開け閉めでき、断熱や採光、通風、開き方まで選べるようになっています。すべてを付けるより、「鍵が面倒」「玄関が寒い」「出入りがしにくい」など、いま困っていることから選ぶのが失敗しないコツです。

カバー工法なら、こうした機能のそろったドアに1日で替えることができます。どの機能がご自宅に合うかは、玄関を見てからご提案しますので、お問合せフォームからお気軽にご相談ください。

(参考)出典の一覧:YKK AP「スマートコントロールキー」「ドアリモ 玄関ドア」「ドアリモ アウトセット玄関引戸」「玄関ドアの教科書(開き方)」「毎日使う玄関ドアをもっと安全に、もっと便利に。」/LIXIL「FamiLock(ファミロック)」「リシェント玄関ドア3 特長(1日で施工・電気錠・断熱・採光)」/国土交通省「マンション標準管理規約」

文:マドアーズ!編集部